「FLATLAND-絵画の力-」展/ギャラリー@KCUA 「panorama」展/京都芸術センター

 

昨日、「FLATLAND-絵画の力-」展を観るために、堀川御池にできた京都市立芸術大学の新しいギャラリー「京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA」を訪れました。
「FLATLAND」展は、近年京都芸大の学部や大学院を卒業した若い画家たちの作品を集めた展覧会です。ギャラリー@KCUAは堀川御池ギャラリーという建物内にあり、建物の中の2つの展示室が京都市立芸術大学専用のギャラリーとして使われているようです。

入ってみてまず驚いたのは、とにかくきれいで広々としていて、気持ちの良いスペースだということです。そんな中に大きな絵画作品が整然と展示されている様は、ギャラリーというよりどこかの美術館の一展示室のようで、かなり見栄えがしました。展覧会自体も、注目すべき作品が何点かありましたし、全体的にもなかなかに充実した企画であるように思いました。
まだあまりこのギャラリーの存在は十分浸透していないとは思いますが、これから京都における重要な場所として育っていって欲しいと思いました。

「FLATLAND-絵画の力-」
会 期:2010年10月5日(火)—11月7日(日)
11:00〜19:00( 最終入館18:45 )月曜休館 入場無料
出品作家:大竹竜太/川口奈々子/小柳裕/高木紗恵子/中岡真珠美/Robert Platt/北城貴子/前田朋子/増田佳江/横内賢太郎

 

 

その後「panorama-すべてを見ながら、見えていない私たちへ-」展を観るために、四条烏丸近くにある京都芸術センターに立ち寄りました。ここは今年設立10周年を迎えたようですが、すでに京都のアートシーン(美術のみならず、演劇や音楽、映画などのジャンルにおいても)には欠かすことの出来ない場所として親しまれています。
ここは旧・明倫小学校の校舎を改装して設立されたもので、レトロな雰囲気を今に残したままの教室や講堂なども現役でカフェや資料室、会議室、展示空間、ミーティングルームや制作室として使われており、アートに関わる人のみならず単に和みたい人なども気軽に入ってこれる市民に開かれた施設になっています。

「panorama」展は京都芸術センターの企画展で、絵画の作家2名と映像を使ったインスタレーションの作家2名で構成されていました。センター内にあるギャラリースペースでの展示の他、旧小学校内の階段スペースや教室内、和室などでの展示など、このセンターのならではの展示方法を意識していたようでした。

「panorama-すべてを見ながら、見えていない私たちへ-」
会期:2010年9月18日(土)−10月24日(日)
10:00−20:00 会期中無休・入場無料
出展作家:内海聖史(絵画)/押江千衣子(絵画)/木藤純子(インスタレーション)/水野勝規(映像)

写真は京都芸術センターの正面入口と、入口脇に今も残る二宮金次郎像です。(Y.O.)

 

(この文章は、松尾美術研究室のブログ "マツオ・アートログ”への2010年10月9日付けの投稿を転載したものです。)