前期・後期を合わせて10日間に渡る春期講習会が終了しました。
春期講習では、新学期から受験生となる受講生それぞれの課題の進み方に合わせ、基礎的な力をさらに高めていくような練習を多く取り入れました。
参加者は皆さん集中して課題に取り組み、それぞれに良い成果を上げることができました。
4月9日からの新学期も、一人一人の受講生に必要なものを見極め、工夫をこらしながら様々な課題に取り組んでいってもらおうと考えています。
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ご紹介する図版は、春期講習中に当アートスクールで制作された作品の一部です。
1)毎年、春には花のデッサンに取り組んでもらっています。今年も春期講習参加者の皆さんにそれぞれ花を描いてもらいましたが、そのうちの何枚かをご紹介します。
花びらや茎、葉などの有機的な曲線の美しさや、水の入ったガラスコップの質感や透過する光のきらめき、そして細部の関係性など、グラスに生けられたチューリップ一本を観察する中でさまざまなことを感じることができます。
ここにご紹介している作品は新高1生〜新高3生のものですが、美しいものを素直に感じ取りながらそれを鉛筆で丁寧に表現するというデッサンの基本を大切に、新しいこの1年の学びを深めていっていただければと願っています。
2)色彩の課題は、色面分割の課題、イメージ表現の課題、モチーフ構成の課題と一通りいろいろな形式を体験してもらい、それぞれの課題の特徴や共通性を理解してもらいつつ進めます。
その中で、色彩理論も(今は)課題に取り組む一人一人にマンツーマンで説明しています。
ここにご紹介しているのはそのような色彩理論を理解してもらうための課題の一つと、イメージ表現の基本課題の一つです。
3)立体構成は、それに初めて取り組む人にとっては最も取り付き難いものかもしれません。ここにご紹介しているのは立体構成の最も基本的な課題の一つですが、まずは、こうした幾何学的なパーツを作り組み立て、どのように見せるのかを説明した上で、実際に手を動かして作品を作り上げながら立体構成とはなんなのかを理解してもらうところから始めています。
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昨年度の収穫や反省点を踏まえ、スタッフもさらに工夫しながら受講生の皆さんの実力アップ、個性をさらに発揮していけるような指導に取り組んでいきます。
また今年度より、京都市立芸術大学大学院生のN先生をスタッフに迎えました。特に京都市立芸術大学志望の受講生には大きな力になってもらえるものと期待しています。
新しい年度に受講生の皆さんがどんな作品を生み出すのかが楽しみです。(Y.O.)