金沢美術工芸大学オープンキャンパス、淺井裕介展「星屑の子どもたち」(金津創造の森美術館)


京都は祇園祭で盛り上がる中、私は連休中は北陸方面へ出張していました。
1番の目的は金沢美術工芸大学のオープンキャンパスに行くことです。昨秋移転した新しい校舎の各制作室では学生さんたちが制作している様子を見る事ができますし、各専攻で制作された作品の展示や入試の合格作品の展示もあり、今後金美を受験する受講生たちのために是非とも出向いておきたい機会でした。

 

金沢に行く前に途中の金津インター(福井県)で降りて、金津創造の森美術館で開催中の淺井裕介展「星屑の子どもたち」に立ち寄りました。
この作家は陶芸出身のようですが、現地でいろいろな色の土を集めてきて、その土を使って大規模な壁画を描くという興味深い仕事をしていて、前から一度観てみたいと思っていたのでちょうど良い機会でした。独自のキャラクターや模様が複雑に混淆する画面ですが、同時にインドの先住民のアートやアボリジニのアート、ナヴァホの砂絵、カシミールのタペストリーなどを彷彿とさせます。小さな焼き物のキャラクターたちが展示された部屋も楽しくて、充実した展覧会でした。

その後、金津から金沢へ。北陸道が所々渋滞するなど車での移動に時間がかかってしまったので、金沢美術工芸大学ではかなり急足で各専攻を回ることになってしまいましたが、必要なものは見られたと思います。

新しい金美の校舎は、新しい京都市立芸術大学同様、いくつかの棟が回廊で繋がれている構成ですが、それぞれの棟は比較的低層で、ガラスのカーテンウォールの透明感・開放感が気持ち良いです。内部の廊下もゆったりしていて各部屋の見通しもよく、親しみやすいイメージの校舎だと感じました。

彫刻の部屋では、前任校で少しだけ教えたことのあるS君に呼び止められました。金美の大学院を出て現在は助手として大学に残って制作を続けているそうです。嬉しい再会でした。

 

その後は金沢21世紀美術館で企画展「Lines-意識を流れに合わせる」とコレクション展を見ました。(Y.O.)